秩序としての揺らぎ ―― 土壁迷彩柄仕上げ

土壁迷彩柄仕上げは、意匠を前面に押し出す表現でありながら、偶然性に委ねる仕上げではありません。内村工業では、色土の配合、重ねる順序、乾きの時間差を綿密に設計し、迷彩という不規則な構成の中に明確な秩序を与えます。一つひとつの色は主張しすぎず、境界を曖昧に重ねることで、壁面全体として静かな奥行きを生み出します。視線が留まる距離、光の当たり方によって表情が変化するこの仕上げは、素材と工程が正確に噛み合って初めて成立します。商店建築に掲載された本事例も、装飾性ではなく空間との関係性が評価された結果です。土壁という伝統素材を、現代の設計思想に接続する。その試みのひとつが、内村工業の土壁迷彩柄仕上げです。

ページトップへ