境界に立つ素材 ―― 内外壁をつなぐ珪藻土仕上げ

内村工業が手掛ける内外壁の珪藻土仕上げは、室内と屋外を同じ仕上げで覆うという単純な発想ではありません。風、湿度、温度差、光量といった環境条件の異なる領域に、同一素材をどう適応させるか。その判断と調整こそが左官の仕事です。珪藻土は吸放湿性に優れた素材ですが、その性能は塗り方や厚み、下地との関係によって大きく変化します。特殊左官として、内村工業では内壁と外壁それぞれの条件を読み取り、同じ珪藻土でありながら異なる表情と密度を与えます。デザイン左官の視点では、内外を貫く連続性を意識しながら、境界で生じる違和感を最小限に抑えることを重視。大阪左官として培った経験が、素材の限界と可能性を見極め、住まいや建築全体の空気感を整えます。内村工業は、珪藻土仕上げを通して、素材を選ぶのではなく、環境に適応させる左官の技術を空間に実装しています。

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