長期使用を前提とした左官判断 ― 新築工場仕上げ工事

新築工場における左官工事は、意匠以前に「成立するかどうか」を左右する工程である。広い床面積、連続する壁面、温湿度変化、稼働後の荷重や摩耗。そのすべてを前提条件として読み込み、仕上げを組み立てる必要がある。内村工業株式会社の左官は、図面上の数値だけで判断しない。下地の状態、コンクリートの締まり、水分の抜け方、季節と施工タイミング。それらを現場で身体的に把握し、材料の選定、厚み、コテ運びを微調整することで、設計意図を無理なく現実に落とし込む。工場という機能優先の空間においても、仕上げの精度は耐久性と維持管理性に直結する。だからこそ、施工後の経年までを視野に入れた判断を重ねる。

過剰な演出はしない。ただ、長く使われる空間として破綻しないこと。

その一点に集中した左官工事が、結果として設計者の意図を静かに支える。安心して任せられる理由は、現場での判断力そのものにある。

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