条件を読む、学校トイレ改修の左官







学校トイレ改修工事における左官の仕事は、清潔に仕上げること以上に、日常的に使われ続ける環境を安定して成立させる判断にあります。湿気のこもり方、既存下地の劣化、配管まわりの納まり。目に見える部分よりも、触れて初めて分かる違和感を一つずつ確認しながら工程を組み立てていきます。公共施設、とりわけ学校では、使用頻度が高く、扱いも一定ではありません。その条件を前提に、必要以上に硬くせず、しかし曖昧なまま残さない。鏝を当てたときの返りや材料の収まりを身体で確かめながら、仕上げの強度と扱いやすさのバランスを取っていくことが重要です。完成直後の美しさだけでなく、日々の清掃や経年変化までを想定して手を止める。その積み重ねこそが、公共工事において安心して任せられる左官の条件だと考えています。


