鉄骨造マンションを成立させる左官施工



鉄骨造マンションの施工では、仕上げ以前に「構造をどう受け止めるか」が品質を左右する。S造特有の微細な揺れ、下地の通り、季節ごとの乾きの差。そのすべてを前提条件として捉え、内装・外部・土間を同一線上の左官仕事として組み立てている。下地調整では数値に頼りきらず、材料の引き具合やコテに返る抵抗で状態を判断し、厚みと圧を都度切り替える。外部では耐久性を、共用部では表情の安定を、土間では荷重と摩耗を読み込む。用途ごとに仕事を分断せず、建物全体を一つの構造体として見ることで、仕上げが後工程にならない施工を実現している。マンション左官に求められる実務性と完成度を、現場判断で積み上げた施工事例。


