マンションS造左官施工事例|外部・内部・土間対応



鉄骨造マンションにおける本施工事例は、構造体・外部・内部・土間を分断せず、左官として一体で捉えることから始まっている。S造特有の硬質なフレームは、下地精度・素材選定・水分管理のわずかな判断差が、そのまま仕上がりの質として露呈する。だからこそ現場では、数値だけに頼らず、鏝を当てた瞬間の抵抗、気温と湿度が混ざる空気の重さ、下地が発する微細な違和感を身体で読み取る。外部壁面では耐久性と表情の両立を図り、無機質になりがちな鉄骨造に時間の奥行きを与える仕上げを選択。共用部や内部では、人の動線と光の入り方を意識し、反射・陰影・触感が過不足なく立ち上がる左官面を構築している。土間においても同様で、荷重・使用頻度・将来的なメンテナンスまでを視野に入れ、構造と仕上げの境界を曖昧にしない。この現場にあるのは、装飾としての左官ではなく、建築そのものを成立させる技術としての左官だ。鉄骨造マンションにおいて「ここは左官が効いている」と建築関係者が自然に感じ取る、その地点を狙い澄まして施工している。


