色彩の構造

エリートグレーズが持つ上質な色彩は、単なる装飾ではなく、重ね方そのものが表現になる素材だ。このUKアートパネルでは、色を「選ぶ」のではなく、「ぶつけ」「流し」「止める」ことで、面の奥行きと緊張感を立ち上げている。金属的な煌めき、深く沈むブルー、揺らぐグリーン、わずかに滲む赤紫。それぞれが独立せず、層として干渉し合い、一枚の中に時間のような流れを生み出す。コテの角度、圧の強弱、返しのタイミング。わずかな判断の差が、そのまま色の表情として残るのがエリートグレーズの特性だ。均一に仕上げるのではなく、あえて揺らぎを許容し、素材が最も美しく見える瞬間で手を止める。その積み重ねが、偶然に見えて必然の構成をつくり出している。完成したパネルは、壁に掛けられたアートでありながら、左官という行為そのものの痕跡でもある。視線の距離によって表情を変え、光を受けるたびに色が動く。UKアートパネルは、空間に飾るための作品ではなく、空間の質を引き上げるための「判断の集積」だ。


