公共施設|トップセメントビシャン仕上げ 花壇袖壁

公共施設の花壇側面袖壁を、トップセメントによるビシャン仕上げで施工した事例。
ビシャン仕上げは、表面に微細な打ち込み痕を残すことで、光の角度や天候の変化によって表情が揺らぐ壁面を生む。日常的に人の目に触れ、植物や空間の景色と相まって変化する壁は、ただの構造物ではなく、空間の「間」を支える存在となる。施工では、コテやハンマーの角度、打撃の力加減を身体で確認しながら作業を進めた。均一に整えるのではなく、微細な凹凸を残すことで、光が当たると柔らかな陰影が生まれ、花壇の植栽と自然に呼応する。単なる装飾ではなく、公共空間における安全性・耐久性と、美しさを両立させるための調整である。トップセメントは、空間を飾るための素材ではない。そこにある時間や利用者の動線を前提に、壁の存在感を最適化する左官材である。花壇の袖壁は、公共施設の景色を引き立てつつ、日常に寄り添う静かな存在として完成する。その役割を、ビシャン仕上げの壁が静かに担っている。

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