時間を仕込むキッチン ── 緑青が育つ、古民家リノベーションのデザイン左官













デザイン左官|古民家リノベーション
クラッシックメタル 緑青キッチンカウンター仕上げ
古民家リノベーションにおけるキッチンカウンターは、調理のための設備であると同時に、空間の質を決定づける重要な設計要素です。本事例では、クラッシックメタルを用いた緑青仕上げにより、使われ続けることで完成していくカウンターを左官技術で構成しました。
緑青の表情は一様ではなく、下地の吸い込みや環境条件によって微妙に変化します。内村工業では、施工中の湿度や温度、光の当たり方を身体で読み取りながら、コテの圧や動きを調整し、過度な装飾に頼らない奥行きをつくり出します。古民家特有の木組みや梁の質感と調和するよう、色の立ち上がりを抑え、時間に馴染む表情を意図的に設計しています。
キッチンという日常的に触れられる場所だからこそ、左官の仕上げには耐久性と触感のバランスが求められます。無機質な素材に、使い手の所作や記憶が積層されていくことで、空間の中心としての存在感が育っていく。
左官は壁を塗る技術ではなく、暮らしの質を支える設計行為である。その考え方が、この緑青キッチンカウンターに込められています。


